今回は、ベートーベン作曲「エコセーズ」を紹介します。
いろいろな作曲家が「エコセーズ」という曲を作っていて、ベートーベンも複数作っています。
今回の曲は、WoO.23という作品番号がつけられたものです。
楽譜は『音楽表現練習へのピアノ小曲集 バイエル併用』(シンコーミュージック)に掲載されているものを使っています。
いくつか他の楽譜集にも入っているようですが、音が一部違っていたり、リピートのしかたが違っていたりするようです。
難易度は、私が使用した楽譜集によると、「バイエル80番程度」となっています。
掲載されている他の曲集で私が持っているのは『4期のピアノ名曲集』(学研プラス)なのですが、これには2巻の「ブルグミュラー前半程度」に入っています。
だいたいバイエル後半以降の難易度といえますね。
「エコセーズ WoO.23」の基本情報
| 題名 | エコセーズ WoO.23 |
| 作曲者/国 | ベートーベン(1770-1827)/ドイツ |
| 時代区分 | 古典派 |
| 調性 | ト長調 |
| 楽式 | 二部形式 |
| 拍子 | 4分の2拍子 |
| 速度表示 | Allegretto |
小節数は32、演奏時間は40秒ほどでしょうか(使用した楽譜の場合)。
「エコセーズ」とは、スコットランド風舞曲という意味だそうです。
ということでは、演奏には踊りたくなるような軽やかさが必要ですね。
その意識を持って弾くようにしました。
「エコセーズ」とは?
エコセーズについて、もう少し詳しくまとめます。
エコセーズは「Écossaise」と書き、フランス語とのこと。
エコセーズはフランス語で「スコットランド風(舞曲)」の意味を持つ、18世紀末から19世紀の初めにかけてフランスとイングランドで特に流行したスコットランドのフォークダンスである。
通常は4分の2拍子で作曲され、この音楽形式をクラシック音楽の作曲家も用いており、ベートーヴェンやシューベルト、ショパンはいずれもピアノのためのエコセーズを作曲しており、彼らの快活さを示している。
Wikipedia「エコセーズ」より
ベートーベンには、もう少し難易度の高い「6つのエコセーズ WoO.83」というものもあります。
シューベルトやショパンのエコセーズもYouTubeですぐに出てきますので、観てみてください。
どれも、舞曲なんだな、と感じられる軽やかな曲です。
演奏のポイント
演奏のポイントとしてまず挙げたいのは、上に何度も書いた「舞曲」ということですね。
軽やかな雰囲気を大事にしたいですね。
「舞曲」感を出すために
舞曲の雰囲気を出すために、2つのポイントを意識しています。
- スタッカートを軽快に
- 所々に出てくる4分音符+8分音符のリズムの変化を意識的に
まずはスタッカート。
楽譜を見ると、やはり始めから終わりまでスタッカートがいっぱいです!
右手も、左手も。
間延びしたり、つながってしまったりすることなく、短めにきちんと切って弾きたいですね。
そして、もう一つ注目したいのはこちら⇩です。
これは冒頭2小節目の部分です。
この曲は、↑このようなリズムがところどころに挟まれ、B楽節にも重音の形になって出てきています。
スタッカートの付いた8分音符が続いたところで、上の楽譜のように4分音符が登場し、パッとリズムが変わるんですね。
ダンスの振りが変化するようなイメージを持ちます。
これが、この曲の良いアクセントになっていると感じます。
直前の8分音符のスタッカートを短く切って、跳ねるように4分音符へ移動。
そして、その4分音符は記号の通りアクセントをしっかりとつけて目立たせ、少しだけ長めを意識して弾くとよいと考えています。
ちょっと大変⁉左手でのオクターブの連続移動
この曲は、B楽節に左手でのオクターブの連続移動が出てきます。
⇩こちら
ここ、曲の中で少し難しい部分かと思います。
使用した楽譜集には次のように書かれています。
Bの左手は低音が飛んで動いていますが、ソシレの5度の和音を辿っているだけでありますから気を付けさえすればそんなにむつかしいものではありません。
『音楽表現練習へのピアノ小曲集 バイエル併用』「エコセーズ」より
「ソシレの5度の和音」というのは、それぞれの音の5度上の音ということですね。レファラになります。
つまり、この曲の調であるト長調のⅤの和音レファラを1オクターブずつ弾いていくということですね。
音をきちんとつかめていればそれほど迷うことはない、と思います。
とはいっても、上に示した2小節を続けて2回弾くことになります。
オクターブの感覚がきちんと身に付いていないと少々苦労するのではないかと思います。
練習が必要な部分ですね。