福島道子作曲「小人のパレード」

小人のパレード

今回は、福島道子作曲「小人のパレード」を紹介します。

こちらは、『発表会用ピアノ曲集 いろえんぴつならんだ』(カワイ出版)に収載されている曲です。

難易度としては、ブルグミュラー後半くらいかと思います。

2023年度のピティナ・コンペティションB級の課題曲になっていますね。

そのためか、YouTubeにはたくさんの動画が上がっています。

ぜひ、色々な人の演奏を観てみてほしいなと思います。

「小人のパレード」基本情報

題名小人のパレード
作曲者/国福島道子/日本
時代区分近現代
調性ト長調 転調あり
楽式2部形式(A-B-A’)
拍子4分の4拍子
速度表示Lively ♩=112

小節数は21。演奏時間は1分弱ですね。短い曲です。

「小人のパレード」。可愛らしい題名ですよね。

雰囲気がいろいろと変わるので、場面を想像しながら楽しく弾きたい曲ですね。

近現代の曲ということで、クラシックにはない音づかいになっています。

それがとてもステキで、難しい。

ということで、私の考える演奏のポイントは2つ

  • 場面変化を大事に
  • 独特な音づかいをきちんとつかむ

少し詳しく書いてみます。

場面変化を大事に

はじめに、「場面変化を大事に」ということについて。

まず、この曲の構成を見てみます。

前奏(2小節)-A(a 4小節 – b 4小節)- B (4小節)- A’(7小節)

この曲は「2部形式」と考えています。

現代曲ということもあって、単純に形式にあてはめることが難しく、「おそらく」としか言えないのですが・・

2小節の前奏があってそのあとA楽節に入りますが、そのA楽節をaとbの2つに分けました

このaとbで雰囲気が異なります

bは左でメロディーを奏でる部分ですね。

そしてB楽節に入ります。

ペダルを使い、この曲唯一のpの部分です。そして、A’へ入るつながりの部分もここへ含めています。

最後A’へ入ります。少し雰囲気の異なる部分を含みますが、最後まで1つの楽節としました。

大きく分けると3つに分けられます(二部形式と考えられるのでA-B-A’)が、雰囲気の異なるところがたくさんありますよね。

細かく分けると、以下のような7つに分けられるのではないでしょうか。

前奏 Aのa Aのb B A’ A’の4,5小節目 A’の最後の2小節

このように、1曲の中での変化をきちんと把握することが大切ですね。

そして、書かれている記号を手掛かりにどのように弾き分けるのか、「演奏計画」を立てます。

ただただ音を追っていくだけではなく、場面ごとに具体的に弾き方を決めていきます。

この部分は力強く
この部分は流れるように
この部分は歯切れよく

などなど・・

そうすることで、生き生きとした演奏になります。

独特な音づかいをきちんとつかむ

もう1つ「独特な音づかいをきちんとつかむ」ということについてです。

この曲は、基本的にはト長調ですが、途中ころころと調が変わっています

なおかつ和声も複雑で、その調に含まれない音が使われていたり、あまり使われないコード進行となっていたりしています。

それが、現代曲の独特な雰囲気を作り出しているということですね。

転調しているその調を判定したり分析したりするのはとても難しいこと。

私も完璧にはできません。

でも、「調が変わっている」と気づくことは大切ですよね。

この曲の場合、A楽節のbからB楽節までの部分。そして、A’楽節の4,5小節目で転調しています。

転調していることに気づき、転調していることを認識して弾くこと。

それがとても大切だと思います。

今後の予定

今回は、曲の概要を解説するにとどめました。

次回から、この曲の演奏のポイントとして挙げた2つについて、それぞれさらに詳しくまとめていきます。

まずは「場面変化を大事に」ということについて。

私がそれぞれどんなイメージを持っているのか、それを表現するために何に気を付けているのかをまとめようと思います。

来週お送りする予定です。