今回は、『陽気な気分で』を演奏するときに大切に考えた3つのポイントのうちの2つ
- スラーとそれ以外の部分とのメリハリをつける
- 間奏部分を印象的に
についてまとめていきます。
どちらも、一言でいうと「メリハリをつける」ということになるかなと思います。
“陽気な”楽しい雰囲気を出すために、速さや強弱だけではなく、
- スラーの位置
- 音の動き
- 速度の変化
などにも敏感に対応していこう、ということですね。
↓動画でも見ていただけます。
スラーとそれ以外の部分とのメリハリをつける
(動画:0分13秒~)
まずは、「スラーとそれ以外の部分とのメリハリをつける」ということについてです。
この曲は、16分音符の連なりから次の8分音符までに必ずスラーが書かれています。
⇩例えばこちらです。曲の冒頭です。
そして、⇩次の8分音符の連なりの部分も。
はじめの2音のみにスラーがかかっています。
一方、B楽節では、8分音符が並んでいるところにスラーはかかっていません。
A楽節との違いを、こうした部分で表現しているのかもしれません。
このような細かな違いを丁寧にとらえて、スラーとそうではないところを明確に差をつけて弾く。
そうすることで、メリハリのある演奏になり、そのことが”陽気”さを表現することにつながると考えています。
スタッカートにするかしないか
(動画:3分10秒~)
メリハリをつけて弾く場合、スラーのない部分をスタッカートで弾くとよりメリハリのある演奏になりますね。
はっきりと差がつけられるので。
ですが、この『陽気な気分で』の楽譜には、スタッカートは書かれていません。
どのように弾こうか、迷ってしまう部分ではないでしょうか?
私自身は、スタッカートが書かれているような感覚で弾いています。
なぜそのようにしたかというと・・
- 『陽気な気分で』というタイトルから受ける印象
- Allegroという速度表示
があったからですね。
スラーの書かれている部分、書かれていない部分を細かく確認することとともに、この2つのことを考えてスタッカートが書かれているくらい短く演奏をしています。
『陽気な気分で』を紹介した最初の記事で、同じ曲が『のんきな朗らかさ』というタイトルになっているものがあると書きました。
もし『のんきな朗らかさ』というタイトルの楽譜でこの曲を演奏していたら、スタッカートでは弾かないかも・・と思っています。
もう少しのんびりとした柔らかい雰囲気を出すようにしたかな、と思います。
音楽にはこういう自由さがありますね。
楽譜に書かれている記号を全く無視するのは、作曲者に対して冒涜にも近いものになると思います。
ですが、記号を丁寧に見ながらそこに自分なりの表現を入れていくのは、音楽の自由さであり、楽しみだなと思います。
間奏部分を印象的に
(動画:6分11秒~)
この曲は、B楽節の終わり、再びA楽節のメロディーに入る前に2小節の間奏があります。
たった2小節ですが、rit.があり、フェルマータが2つあり・・となかなか盛りだくさん。
また、右手だけで演奏するようになっています。
⇩こちらです。

ここを印象深く弾くことで、再びA楽節のメロディーが始まる曲の終わりの部分に聴く人を引き付けることになり、曲全体を引き締めるような効果もあると感じます。
やはり、”メリハリ”ですね。
まとめ
今回は、”メリハリ”をキーワードにまとめてみました。
曲の全体的なイメージだけをもって弾き通していくと、まとまりのない演奏にもなりかねないですよね。
やはり、楽節ごとなど細かく演奏イメージを持ち、計画的に弾いていくことが大切ではないかと考えています。