文章だけでは分かりにくいかと思いますので、動画でもお伝えします。
以下に、サロンのページに載せた文章と同じものを載せますので、こちらも読みながら見ていただければと思います。
A(変奏)にある連続したスタッカートが弾きにくい
今月は、ディアベリ作曲「アンダンティーノ・カンタービレ」(ソナチネ Op.151-1 第1楽章)を紹介しています。
この曲は、弾きにくいなと感じるところが2つあると感じています。
今回は、その1つ、A(変奏)の部分の連続するスタッカートの弾き方についてまとめてみようと思います。
スタッカートは、その1音のみで鍵盤から意識的に指を上げなければいけないですね。
その動きをするときに“クッ”と力が入りやすくなります。
どのようなスタッカートを弾くのかによって力の程度の差はありますが。
それを、この曲は連続して弾いていかなくてはいけない、ということで、
- 力が入ってスムーズに進んでいかず、腕も痛くなる
- 力を抜くとスタッカートではなく音がつながってしまう
こんなことが起こりやすくなるように思います。
この曲の場合は、スタッカートにスラーがついた「メゾ・スタッカート」です。
端的に言うと、「長めのスタッカート」ですね。
(スラーのついていない版もあります)
強弱記号ピアノ(p)も付けられています。
私としては、トトトト・・・といった、やさしくかわいらしい雰囲気で弾きたくなります。
少なくとも、鋭いスタッカートが求められているのではないですよね。
というところでは、音がつながってしまうことになりがちではないでしょうか。
スタッカートの弾き方の基本
まず、スタッカートを弾く際の基本を押さえておこうと思います。
私がよく参考にしている『シャンドールピアノ教本』(春秋社)では、スタッカートは「投げ」の動作だと解説されています。
つまり、上腕からのしなりを利かせて弾く、ということです。
上腕、前腕、手、指を連携させて動かすことが重要です。
連続スタッカートを弾くときのポイント
それを踏まえたうえで、この曲のようにメゾ・スタッカートの連続を弾くときに大切なポイントは、
- 前腕の位置を一定に保つ
- そのうえで、手首のスナップを利かせて弾く
ということです。
前腕は常に持ち上げておくことになります。
ですが、同じ位置に固める、ということではありません。
連続してスタッカート弾いていくことになるので、1回1回のしなりは小さくなり、前腕は「大きくは動かない」ということです。
比較的動きが大きくなるのは手首です。
指へしなりを流していくためですね。
指ももちろん動かしますが、弾くべき音の鍵盤をピンポイントで押す(弾く)ために動かす、ということになります。
『シャンドールピアノ教本』でも、
四つの部位のうちどれかを強調して構わない。ただし、常に身体全体が機能しなくてはならない
『シャンドールピアノ教本』P.143
連続したスタッカートを弾く場合、前腕から先を強調させることになります。
ただし、常に上腕からの動きであることを意識していなければいけない。
こういうことになりますね。
腕全体を常に意識して
こうした整理をすると、それぞれの役割がはっきりして分かりやすいのではないでしょうか。
これらのことを意識して、連続スタッカートを弾いていきます。
イメージした音や状態になっているか(つながってしまっていないかなど)を聞きながら、力や動きを調整していきます。
- 一部に力が偏っていないか。
- どこかが固まってしまっていないか。
このことを常に考えながら弾くことが大切ですね。
「上腕からの動きだ」ということを意識すると、前腕の力は弛められると思います。
すると、ギクシャクした硬い動きでスムーズに音を進めていけない、ということは解消されるのではないでしょうか。
そして、上腕からのしなりで手首、指を動かすという意識。
これを持つことで、つながってしまわない連続スタッカートが楽に弾けるはずです。
こうした意識で繰り返し弾いていくことで、イメージ通りの連続スタッカートを楽に弾いていけるようになると思います。
楽に、楽~に弾く。
この意識はとても大事。
そのために、一部分だけを使って弾くのではなく、身体全体を使う。
こういうことですね。

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お待ちしています。