ペダル(ダンパーペダル)の基本

今回は、ダンパーペダルを使う際に注意することや、踏み方の基本についてまとめます。

ペダルはなかなか奥深く、使いこなすのが難しいものですね。

私自身も正直あまり得意ではありません・・・

踏みすぎだな・・ペダルに頼ってしまっているな・・

こんな風に感じることが多いです。

こうした自分自身の経験なども踏まえて、今回は、まずは基本を確認!ということで書いていこうと思います。

何のために使うのか

⇩ピアノの音の出る仕組み、ペダルの仕組みを動画でも説明しています。

音を出さずにペダルを踏むだけで響きが生まれること、音だけのときと音にペダルを加えたときとの響きの違いは、なかなか分かりづらいかもしれません・・

ピアノは、鍵盤を押すと、ハンマーが弦をたたくのと一緒に通常は弦に触れている状態のダンパーが上がって弦から離れ、音が出ます。

そして、鍵盤から手を離すとダンパーが下がって減に触れるため音が止まる、という仕組みになっています。

島村楽器「Foresta ピアノ・ナビ Vol.12「デジタルピアノ比べ方のポイント紹介〈ピアノ経験者編〉」より

ダンパーペダルを踏んだ場合は、全ての音のダンパーが一斉に上がって弦に触れない状態になります。

そのため、弾いていない音の弦も共鳴し、弾いた音だけが鳴り続けるのではなく、他の音も混ざって複雑に”響く”ことになります。

⇩以下からは音声でも聞いていただけます。

(以下、音声16秒~1分31秒)

こうした機能を持つダンパーペダルですが、何のために使うのか。

目的は、大きく2つあります。

・豊かに響かせたい時
・音の状況や指づかいなどによってレガートで演奏できないとき

まず一つは「豊かに響かせたい時」ですね。

その曲の最も盛り上がる所や、美しく聴かせたいところなどでペダル記号が書かれています。

もう一つは「レガートで演奏できないとき」です。

スラーが書かれているにもかかわらず、指づかい等の関係で音が切れてしまう。

そうしたときにペダルの助けを借りて音が切れないようにする、ということです。

この場合ペダルの記号は書かれていないことが多く、自分の判断で決めることになります。

何のためのペダルなのかを見極める

(音声:1分32秒~4分47)

大事なのは、

このペダル記号は何のためなのか見極める

こと。

「書いてあるから踏まなきゃ!」

ではない、ということですね。

ペダルの記号が書かれているということは、上に挙げた2つの目的の1つ目「豊かに響かせたい時」であることが多いと思います。

その「響かせたい」の中身もさらに深められるといいですね。

例えば、今回ご紹介した「こっそり ひっそり」は以下のようなところにペダル記号が付いていました。

こちらはB楽節の冒頭部分ですが、各小節の2拍目、4拍目から踏むようになっています。

これは、この部分を響かせることによって、2,4拍目(裏拍)を強調したいということだと解釈しました。

ただ拍を強調したいだけならアクセントでいいかと思いますが、ペダルを踏むようになっている。

というところでは、あまり拍が鋭くなりすぎないように音を響かせる、という意図があるのではないかと思います。

そのため、次のようなことに注意して弾きました。

・踏む深さは浅めに
・2,4拍目に入っている音のみが響くタイミングで踏む(メロディーが動いているので他の音が混ざると響きが濁る)

何のためのペダルか、を見極めることで、ペダルの踏み方は変わってきます。

なので、じっくりと考えてみることが大切ですね。

具体的にペダルをどのように踏むか

(音声:4分48秒~6分10分)

具体的にどのように踏めばよいか。

基本的には、以下のようになります。

・豊かに響かせたい時➩深めに踏む
・音の状況や指づかいなどによってレガートで演奏できないとき➩浅めに踏む

「豊かに響かせたい時」は、弦の共鳴も利用してより複雑で美しい音色にしたいですね。

その場合は、しっかりと弦からダンパーを離したいので、深めに踏む方がいいですね。

一方で、「レガートで演奏できないとき」に使用する際は、特定の音のみを切れないようにしたいということになるので、”響き”を求める事とは違います。

なので、浅めに踏んで響かせすぎないことが大事になりますね。

以前、ホースレイ作曲「フィナーレ」で「同音をスラーで弾く 音が切れないようにするには?」というテーマでまとめましたが、そちらに書いた内容がこれにあたります。

その曲に合った踏む深さを見つけるには?

(音声:6分11秒~7分04秒)

実際にどの程度踏めばいいのか。

これは、曲の状況によりますし、演奏する場所によっても変わります。

言ってしまえば、楽器にもよりますよね。

なので、法則のように「○○の時は××のように踏む」ということは言えません。

上に書いたことを目安にして、後は、よく聞いて確かめながら何度も弾いて決めていくことになります。

ペダルを踏むタイミングは?

(音声:7分05秒~最後)

ペダルは、踏むタイミングもとても重要です。

タイミングが変わると、響きが変わります。

このタイミングについては、「基本」があります。

それは

響かせたい(切れないようにしたい)音を出してから踏む

ということです。

音を出すのと同時に踏んでしまうと、響きは濁ります。

ペダルは全ての鍵盤のダンパーを一斉に上げてしまいます。

ハンマーが弦をたたいて音が出るのと同時に全てのダンパーが上がってそのまま、ということになるので、他の弦と共鳴しすぎてしまうんですね。

また、タイミングが少しでも前になってしまうと、響かせたい音の前の音まで一緒に響いてしまうこともありますね。

音を出して、その音が消える前(鍵盤から手を離す前)に踏む

そうすることで、響かせたい音のみがキレイに響きます。

ペダル記号って、線で書かれる場合もあればマークの場合もあります。

ペダルのマーク(左が踏む時、右が離すとき)

線の場合、マークの場合どちらも、踏む位置、放す位置の細かなタイミングまでは示されていないです。

なので、基本を頭において、やはり、聞きながら弾きながら・・を何度もやる必要があります。