今月は、ホースレイ作曲「フィナーレ」を紹介しています。
この曲を弾いてみて注意が必要と感じたことの一つに、「8分音符と16分音符の弾き分け」があります。
ほとんどが8分音符でその中に16分音符が混ざる、といった形が多いこの曲。
この16分音符を弾く際に、流れてしまいやすいのではないかと思います。
そうならないための練習法をまとめてみました。
⇩音声でも聴いていただけます。
どの部分のこと?
(音声46秒~3分24秒)
16分音符が流れやすいってどこのことかというと・・。
例えばこちら⇩です。

この曲は、冒頭のアウフタクトから16分音符なんですが、これはそのすぐ後の所です。
この前の小節も8分音符4つになっていて、16分音符は挟まれているような状態なんですね。
同じことが、1オクターブ下がってもう1度出てきます。
他にはこちら⇩。

A楽節の終りの方ですね。この形を繰り返してA楽節が終わります。
B楽節にも似た形が出てきます。
このように、頻繁に8分音符と16分音符を行き来するような形のメロディーになっていて、意識していないと16分音符が流れてしまいます。
16分音符を流れないように弾くために
(音声3分25秒~3分47秒)
「どうも16分音符が流れている」と気づいたら、王道の方法ではありますが、やはりメトロノームを使うことだと思います。
1,曲をメトロノームに合わせて弾く
2,ハノンを使う
この2つの方法が考えられますね。
1だけで改善されるのなら1だけでもよいです。
2も取り入れるのなら、2の方法だけではなく1も併せてい行った方がよいですね。
曲をメトロノームに合わせて弾く
(音声3分48秒~5分24秒)
1の方法について、少し詳しくまとめます。
8分音符が主でその中に16分音符が出てくる、という形なので、メトロノームは8分音符に合わせて鳴らすのがよいですね。
その音に合わせて正確に2分割して弾くようにする、ということです。
16分音符の部分だけを弾くのではなく、
1,4小節くらいずつに分けて、その部分を通して弾く。
2,弾けるようになってきたな、と感じたら8小節ずつに伸ばす。
3,そして、最終的にはA楽節全体を通して弾く。
このような順序で行うとよいと思います。
メロディーとしての弾き方、が必要となるので、16分音符の所だけではなくある程度の長さを通して弾くことが大切です。
ハノンを使う
(音声5分25秒~7分33秒)
2つ目は、ハノンを使うということです。リズム変奏を行います。
全訳のハノンには、「1番の変奏の例」というページがあります。
ハノンの1番を22の変奏例で楽譜にしたものですね。
その7,8番を使います。
7番がこちらです⇩

そして、8番です⇩

これにじっくり取り組んでみるとよいと思います。
8分音符、16分音符が交互に出てくるので、それぞれを正確に弾き分ける良い練習になります。
こちらも、メトロノームを8分音符に合わせて鳴らすとよいかと思います。
そして大切なのは、ハノンだけをやるのではなく、1の「曲をメトロノームに合わせて弾く」ということも併せてやってみることです。
曲の中で弾くとどうなるか。
それを確かめることはとても大事です。
あくまでも曲を弾くための練習なので。
曲の中では、ハノンのように規則的に8分音符、16分音符が出てくるわけではありません。
そうした状態でも弾き分けることができるか、ということですね。
メトロノームの速さについて
(音声7分34秒~10分03秒)
メトロノームをどのくらいの速さにするとよいのか。
それは、一概に「♪=〇」とは言えないですね。それぞれということになります。
普段弾いている速さよりも若干ゆっくり目。少し余裕を持って弾ける速さが良いのではないかと思います。
意識を向けて、考えながら弾ける速さ、ということですね。
「16分音符が流れていないか」ということに意識を向けられる速さです。
きちんと弾けているな、と感じられたら、メトロノームはかけません。
「少しずつ速くする」は、やらないということです。
「曲」を演奏する中で流れずに弾けているか、を確かめます。
大事なのは、「曲」を弾くこと
(音声10分04秒~最後まで)
16分音符を流れることなく弾くための練習法、をまとめました。
16分音符が流れることなく正確に弾けるようになった!
実は、これだけではちょっと足りない。
この練習は、あくまで曲をステキに弾くためのものです。
「曲」としてみた時にステキに演奏できているか?
最終的には、そこを考えなければいけないですね。
正確に弾ける、だけでは、カクカクした硬い演奏になってしまいます。
メロディーとして、生き生きとしたものでなくてはいけないですよね。
フレーズのまとまり、曲全体としての流れ、などを感じられる自然な演奏とならなければいけないです。
そうなるための「16分音符が流れないように」ということです。
メトロノームをかけての練習。やりすぎには注意が必要です。